二郎ラーメンの列の中で
番田 

何もない日に
眠りに落ちる
思い出が何も見あたらないのに
なぜだろう

さすらいのソロキャンパーだった 僕は
昔泳いだことのある 記憶にうかぶ
テトラのつみ重なった 灰色の向こうを見つめていた
きっと 海を見つめていた気がする

賑やかな家族連れの声の中で
耳栓をして
目を閉じて 眠った
散らばる星の下に一つぶの涙をこぼれ落とした

スネ夫みたいな人生を
生きてきた 僕が歩いている気がする
楽をしてきたのさ いつも
次はやられる番なのかもしれないな

吉野家で牛丼を食べ
翌日は松屋で今度はカレーを食べる
通りに出れば また
人の流れに混ざり込む


自由詩 二郎ラーメンの列の中で Copyright 番田  2014-03-05 00:51:36
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