悔い
草野春心



  なにか、やわらかい言葉を
  あなたには いったほうがよかったのだが



  木枯らしが身を刺す日
  かたむいたなんらかの光
  洞のなかの熊に似たあやうさが
  あなたの瞳には 曇りをあたえていたのだが
  どうしようもなかった わたしには



  気のない相づちで
  からっぽなまなざしで
  答えるともなく答えるしか
  どうしようもなかった あのとき
  馬鹿みたいにわらっていたわたしには




自由詩 悔い Copyright 草野春心 2014-03-01 16:20:28
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