ループ
nonya


ほぼ等間隔に置かれた
不安のハードル
倒さないようにしながら
生真面目に歩く

決して抜け出せない
ループの回廊
天気はいつも晴れのち曇り
ところにより雨

ほぼ等間隔に現れる
既読のサイン
条件反射を繰り返す
まるでパブロフの小型犬

何よりも欲しいのは
折り畳み式螺旋階段
何時でも何処でも誰でも彼でも
見下すことができるから

ほぼ等間隔に聞こえてくる
ポエムの言葉
悪寒は気のせいだから
自分の頭で考えてはいけない

ついうっかり食べてしまう
お茶漬けの中の仲間意識
君も僕も誰でも彼でも
ひとりなんかじゃないのだから

決して抜け出せない
ループの回廊
日付はいつも今日のち今日
ところにより昨日

逃げ出そうとしなければ
とっても優しい世界
得体の知れない未来の暗闇から
ほんのひとときだけ

君を守ってくれる




自由詩 ループ Copyright nonya 2014-03-01 13:13:36
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