遠くには行けない
フユナ

歩いては

遠くには行けない

この足だけで歩いては

毎日 移動している道の

およそ 半分までしか行けない

けれど

とけた雪を踏み崩しながら

足だけを動かし

歌も聞かずにいると

心に留めていた歌や

ずっと持っている声が

うきあがり

歩く私は すっきりと削がれていく



歩いては

遠くには行けない

ただ

私の芯には

確かに近づいていく



















自由詩 遠くには行けない Copyright フユナ 2014-02-27 22:32:08
notebook Home 戻る