夕暮れの窓辺
gorsescent

ある夏の日の夕暮れ

二人は窓のそばにベッドを置き

裸になって横になる

花辺のカーテンは

窓から入るそよ風にあおられ

柔らかな午後の光の調べを奏でる

草の香りを含んだ風は

二人の、かすかに酸っぱい

肌の匂いと混ざりあう



二人は微笑みあい

しだいに赤く染まっていく部屋で

互いの、汗でしめった胸に顔をうずめる

抱き合い、くすぐりあい、見つめあう

暮れなずむ時の中で

こうして、二人が二人であることを

二人が一つであることを確かめる

まどろみの中で見たものは

夢ではなく真実なのだと信じながら


自由詩 夕暮れの窓辺 Copyright gorsescent 2014-02-26 08:53:10
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