小さな家
within

小さな家の
小さな庭で
立ち止まる小さな時間

枯れた柿の木の下で
腐ってゆく
冬を越せなかった果実

もつれてしまった糸を
ほどいていくのに
疲れてしまい
あきらめてしまった春

主を失った家は
ゆっくりと時が経つのを
見守っている
皆が来るのを
じっと待っている


自由詩 小さな家 Copyright within 2014-02-23 09:13:00
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