自覚症状
藤原絵理子


少女だった
遠い夏の日の
手のなかにあった
きらめく夢を
なにかべつの
ほんとうは
必要じゃないものに
すこしずつ
すりかえて
軽くなった肩に
安堵する後ろめたさを
かくすために
知識や教養で武装して
いやな
‘大人’になってく


自由詩 自覚症状 Copyright 藤原絵理子 2014-02-22 23:05:41
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