トライイング
cidle

うまくできないことがある
話がわからないことがある
それは要領が悪いということで
生きるには少し難しい

私と逆の人たちは
倍の量の作業をこなす
どうしたらそうできるか
教えてくれる人もいれば
私を排除しようとする人もいた

多くの人が私を排除しようとした
私は錯乱の中 自分が知らないことを
出来ないことを
出来るふりしてとにかく動き続けた

もはや予測できる明日におびえながら
夜の月を見て思ったのだ

私は異星人で だからこの星の人間と同じことができないのだと
そしていつか故郷の星が私を迎えに来てくれると

そうやって心が逃げながらそれでも毎日を過ごし


ある日 環境が変わり 人が変わり
知らないことを教えてもらい
出来ないことが出来るようになった


もう 迎えは来ないだろう

私は今 地球人である


自由詩 トライイング Copyright cidle 2014-02-22 00:26:56
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