マシュマロケーキ
藤鈴呼
ふわふわの ましゅまろケーキに 似合う
トッピングを 考えた
苺が 粒粒
自己主張する
甘さと 酸っぱさを 兼ね備えた ボクこそが
真の女王さ
ツブツブを ひけらかしている内に
ブツブツの 言い訳が 聞こえて来て
聞いてる耳が ブツブツしてきた
甘いのは
君の 考え方じゃあ ないのかい?
芯の弱さは ピカイチさ
なんて 言い返している内に
バナナが のんびり やって来た
君の鼻は 長すぎて
天狗みたいだから イケナイ
ケーキっちゅうモンは
もうちっと オシャレなモンさ
大きなスイカが 立ちはだかる
君は 殆ど 水分じゃないか!
懸命に 泡立てた ホイップクリームも
見事 おじゃんに なっちまうぜ?
そもそも ましゅまろケーキって 何なんだ?
皆が 寄ってたかって 詰め寄って来る
この前までは 小遣いばかり せびりやがって
集(たか)るモンが なくなっちゃあ この始末
チョコレートで描いた 最後の文字
これが 今世紀 一番の 不始末だったと
反省している内に
ハト時計ポーン
今度は アーモンド達が 飛んで来た
シュタッ! と 着地
回転不足もなく
見事な着地点です
そのまま 倒立の状態で
世の中を 斜めに見渡した頃
飛んで火に入る夏みかんが
見事に 見事に おさまったから
この ましゅまろケーキは
オレンジ色なんです