セブンスターのボックス
こいち

行きなれたスーパーに買い物
行きなれた道
歩きなれた10分間
頭に帽子深々被って
首にマフラーぐるぐる巻いて
耳にイヤホン突っ込んで
丸まって下を向いて歩くの
行きなれたスーパーだから
何が何処に有るかよく知ってる
決まったレールを進むみたいに
無駄無く目的の場所に
インスタントコーヒーを一つかごに入れてタバコが売ってるレジに並んだ
僕の番がやってきてタバコの棚に目を向けた
『セブンスターですよね』
『ソフト?ボックス?』
『あ...ボックス』
帰り道
手を振って歩いた
鼻歌を歌った
雲の隙間に星が一つ見えた
ただそれだけ
ただそれだけのこと
『ソフト?ボックス?』
セブンスターのボックスです


自由詩 セブンスターのボックス Copyright こいち 2014-02-11 07:38:15
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