知ってるよ
藤鈴呼
知ってるよ
あなたが
口の端を 歪めて
哂った こと
ちょっと
小馬鹿にした風な
テイストで
褒めているような
貶め方が
得意なのね
どんなに ステキな
コミュニケイションも
一瞬で 変わる
パラパラと
嘘の あなたが
剥がれ 落ちてゆく
まるで
パリッパリの
パイの 外側
カリッ と 齧った刹那
歯が 折れる程の
衝撃
アタシの 視線を
絡め取らずに
カラメルソースに
埋もれて いくの
そっぽを 向いた フリして
ふふっ と 微笑う
その 角度が
一番の 死角
詩誌は バラバラの ままじゃあ
発行 できない
四肢は 好きな方角に
思い切り 伸ばしてね
重い 霧と 一緒に
飛ばして しまってね
何時だって 笑っているから
気付かないでしょう
私が 貴方の 嘘に
気付いて いること
傷ついて いること
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