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葉leaf

あるとき眼が振り返った 振り返った先には脳があるだけだった 振り返ればよいものではない そう思って元に戻ろうとした瞬間 今度は脳が振り返った 脳が振り返る瞬間を見ただけで眼は満足した 振り返った脳は神経を介して血液を振り返らせ 血液は裏返って体を流れていった そんな夜が偶にはある

生きることは全てが飛躍だから 少し前にあったことも少し後にあるであろうことも 現在と連帯することはできないのだ いや、生きることは全てが連続だから 何ものとも連帯の円が広く広がっていき 決して孤独になることができないし 新しいものが生じる余地もない だが飛躍と連続に実は違いはない

夢がいつの間にか妄想に変わってしまった友人と 現実と地続きの夢へと地道に努力をしている僕が 互いの火を消そうとして余計に燃え立たせている 夢は現実逃避の言い訳になってはならない 夢は現実との苦い戦いの痕跡に点々と咲く野の花のようなもの 現実の抵抗との駆け引きで柔軟に姿を変えるもの

お金を使うのは 死んだ木の葉のように寂しいから 皮膚を肯定することができない 見えない内臓も他人様のもののよう そんな風な細長い穴が幾つも空いているので 外で食事をする 本やCD・DVDを買う それで肯定されましたか あなたの本当の姿はどんどん見えなくなっていく お金の消費と共に


自由詩 twitter Copyright 葉leaf 2014-02-06 07:51:58
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