きゃりーぱみゅぱみゅが、上手く言えない
小林螢太

私は幼い頃早口で
軽いが、どもることがあった
母親でさえ、聞きなおすことがしばしばだった

さすがに長ずるにつれ、本人も自覚して
早口をおそくするように心掛け、発声に気をつけて
治そうと努力した
早口言葉をよく練習した

甲斐あって
少しずつそれは改善していった
今ではそんなに目立つことはない
しかし
口下手であることは
変わらなかった

いや、口下手だけでなく
いろいろなことについて
不器用だと思う
これまでの半生を振り返っても
あの時、こう言えば、こうすれば、など
数えればキリがない
誰にでも、それはあることだろう

それらは記憶の中で
忘れられない後悔となり
こころに
大や小の澱となって、いつまでも残っている
時が過ぎるにつれ
少しずつ薄まっていくが、


それにしても、今でも
きゃりーぱみゅぱみゅは、上手く言えない





自由詩 きゃりーぱみゅぱみゅが、上手く言えない Copyright 小林螢太 2014-01-26 11:35:02
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