かたおもい
中山 マキ










思い過ごしと錯覚が
視線の先に入り混じる
景色はとても美しいのに
人の思いが何処にあるかなんて
良い言葉の中にも
悪い噂の中にも見つからない

結論を出さない慣れ合いが
切なくて楽しい付かず離れず
青春の到来は遅れて来るほど
心を虜にしてしまい
なんと居心地のいいことか

節操がない自己満足に袖を通して
幾つもの都合の良い想像が
日向と日陰を行き来している
運命という胡散臭い言葉に
翻弄されながら
あなたもわたしも
何者にもなれないまま








自由詩 かたおもい Copyright 中山 マキ 2014-01-24 17:32:31
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