雪灯りの下で
加藤

道路は雪におおわれ
夜にもなると影ができ
電灯に灯されさらにやわらかく見える

風が強いので 抵抗するように
話す声は大きくなり
口を開けてしゃべるも
空しく風に飛ばされ
いずれ空の高い所まで吸い込まれてしまう

自然に守られ 自然に負ける
こんなに大きなものがあって
はじめて息を吸うことができる
生命力を吸収し
さらにそれと一体になった

雪降る空の下では
答えは全くつかめないまま無関係にしてくれる
正しい姿ではっきりした意識をもどしてくれる
神秘的で落ち着いたこの場所では
すっかり腑に落ちて自分の足元を見すえる


自由詩 雪灯りの下で Copyright 加藤 2014-01-23 00:14:08
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