春の回転木馬
梅昆布茶
そらを飛んだ夢を見た
僕は足のない回転木馬
南京錠を閉め忘れたまま
春の沙漠を放浪している
木の芽の匂い持ち歩くための
ポケットのある素敵な上着
おたまじゃくしを捕まえたら
おまけについてきた黄色いたんぽぽ
上京すると言ったまま
北極のオーロラの服を着て帰ってきた夏
町内星掃委員のバッジをつけて
土星の輪を掃くほうき星
じゃんけんで負け続けたことがくやしくて
つい使ってしまった三本目の腕
骨だけになった君を可愛く復元するには
おそらく何世紀もかかりそうだ
星をつなげていたらいつのまにか
となりに寝そべっていたスフィンクス
壊れた時計のじかんをみれば
そこには永遠という針がありました