はるな


はす向かいの煙草屋から2メートル借りて
となりに住む大学生から4メートル借りて
街頭募金を装って6メートル借りて
それでもたりなかったから交番へいって3メートル借りた
夜爆発して
住人がみまもるなか
とうとう走らせることにした鶏は
5.6メートルを逆走して 飛んだ
馬鹿は喜び庭駆け回り
ジュークボックスを叩いて
政治家は咳払いした
烏はみんな黄色くなって飛ぶのをやめた
飛ぶのをやめたのは人々も同じだった
だくだく湧く喧騒の濁りに
はっとあなたを認めてからは
それからは
わたしはわたしの恥ずかしさをかくして
それでもまだ鶏のように飛ぶことを試みている



自由詩Copyright はるな 2014-01-18 03:19:06
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