梅に想う〜新春に
ヒヤシンス
新たな年の目覚めと共に、大いなる父、
日輪は、貧しき山麓の村を照らす。
明けましておめでとう、という言の葉が
人々の白い息に紛れて、辺り一面散り散りに輝いている。
過ぎていった歳月の感謝が希望に変わり、
晴れ渡った空は活力に満ちている。
さて、今年は何をしようか。
縁側に出て庭の梅の木をただ眺める。
木の幹から伸びる枝先は絡まりながらてんでばらばらの方を向いている。
私はその梅の木に人間を見る。
寒さを凌ぎながら一つ一つの乗り越えに小さな花を咲かせるのだろう。
大地に根付いた梅の木に日輪は養分を与え、花を咲かせ、実が熟す。
私ら人間も梅の木と同じ。
日輪の恵みを受けて、今こそ詠う、新春の祝い。