名前だけが年越し
yuugao

僕の膝下
君の四つ足と同じ高さ

これまで ずっと ここで
僕の膝下が追いつくのを
待っていてくれたわけじゃないと思うけど
今から数時間の"あいだ"だけは
僕のために
そういうことにしてほしい

君の前にあるこの道は
いったい いつから ここに あるのだろう
君よりの先輩なのかな
それとも後輩なのだろうか

僕は自分の年齢を知っているつもりでいたけれど
今では少し 自分のものではない気がしている

僕は君と同じで
「名前」というものだけが
なんだか年をとっていくように思えて仕方ない

僕は この「気持ち」だったらば
君に「待っていてくれたわけじゃない」などと
僕から いわなくてもすむのではないかと考えていた

それとも君も 皆と同じで
僕や誰かの膝下が
君のもつ その四つ足と同じ高さまで
成長したことのほうが重要なのだろうか

僕は 何かを待つことに"する"ことはできても
実際に何かを待つことに関しては正直わからない

そんな僕からすれば君は
何かを待つことに すごく長けているようにみえるよ


自由詩 名前だけが年越し Copyright yuugao 2013-12-31 18:04:42
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