星の爆発
ユッカ

なんでもない、ただのつまらないけし粒みたいになって死んでいきたいから、もう一度あなたに出逢いたい。夜空を見あげてしまう理由を、星が綺麗だから、なんてありきたりな台詞に終わらせたくない。もっと個人的な、感傷がほしい。あらゆる些細な現象に、あたしだけの特別な名前をつけたい。

ああ、衝動をください!

どうしようもなく泣き出してしまいたくなるような、誰かに抱きつきたくなるような、どこかへ消えてしまいたくなるような、そんな情熱をください。あなたのせいで夜が発光する。あなたのせいで時間のひだが伸びていく。あなたのせいで愚かになる。そんなあたしをもう一度たしかめたい。瞳に温度を取り戻したいから。

これはひりつくような痛み。これは炎に立ちのぼる塵のひときれ。あなたがいる限り、どうしたってうつくしい夜。つまるところ、ありきたりなあたし。漠然と幸福な夜。ずっと望んでいたことで、ずっとうんざりしていること。ああそうだ、こんな苦痛はこりごりだ! ねえ、あなた。この夜が発病する前に、うまれてきた意味をおしえてよ。


自由詩 星の爆発 Copyright ユッカ 2013-12-24 22:55:10
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