朝食
自転車に乗れない女の子

 


 水色のカーテン
 隙間から揺れる朝の光
 私のまぶたを刺激する
 偽善ばかりの色

 ねぇ、せんせい
 受動的に生きていたら
 いつのまにかつまらない人に
 なってしまいました


 半熟のめだまやき
 未受精という命
 生もなく死もなく
 どろりと

 ねぇ、おかあさん
 消去法で選んでいたら
 いつのまにかつまらない道に
 きてしまいました


 水色のカーテン
 揺れる、揺れる
 黄色の君
 血生臭い命に
 命はない

 ねぇ、せんせい
 微睡むことを繰り返して
 いつのまにか
 毎日窒息しそうです

 ねぇ、おかあさん
 それでも呼吸が
 止まったことは
 たったの一度も
 ないのです








自由詩 朝食 Copyright 自転車に乗れない女の子 2013-12-21 17:22:37
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