むかしの歌
草野春心
朝がきた
薄ぐらいもやの向こうに
金色の光が輪をかけている
あなたが いつか その手のひらに
汲んできた水は だいぶ前に
何処かでこぼれてしまったけれど
やがて名前をもたない鳥のむれが
影の雨を落としていくころには、
私たちはおなじことをくりかえしている
かなしくてやさしい むかしの歌のように
自由詩
むかしの歌
Copyright
草野春心
2013-12-20 22:50:34
縦