長寿
subaru★
この思い出せないものは
おぼろに揺れて
この肌と共に老いていく
老いた幹に
傷が付くと言う事も
その痛みも遠のいて
一見の新芽を褒めては
少し背伸びする若造を
少し微笑みながら見守る
我の顔の線が
段々と増えていく
記憶は すり減っていくのに
面白いものだ
古参の顔立ちを真似て
輪に溶け込もうとする
可愛げのある新芽よ
嵐に摘まれるな
そんな生意気さが
大きな活力になるんだよ
風で流した筈の
水泡が
中々消えずに
私の目元で踊っている
この文書は以下の文書グループに登録されています。
十二月のうた