真夜中の底
白雨
ああ!
あたまのさきから刺激する月光が痛い!
天上から地のそこへまで貫通する
シルクの呼び鈴
するりするりと、するりするりと
腐ったミルクの滴りが
アスファルトへ静かに窪むよ
夜なかのしずかなまち
すべてがさかしまに繰り返しはじめ
砂時計が川に沈んでゆくよ
さらさらさらさら、さらさらさら
しずかなかわらよ、
脳味噌のかわらよ、
心が澄みとおって統辞がほどけ散り、
破片が分裂した眠りをいざなうよ
自由詩
真夜中の底
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白雨
2013-12-06 22:42:54
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