燻る木
藤鈴呼

要するに、の辺りで 
くすっとしてしまう 瞬間

何だかんだと 周囲の状況を
こと細かく 説明しようとして

寧ろ その方が 親切だと
信じて 挑むのだけれども

結局 何を言いたかったのか 
自分自身でさえも 分からなくなって しまうこと

見失っていたならば 
思い出せるのにね

ちょっと 聞こえない くらいならば
もしかしたら 耳かきが 悪いのかも 知れない

そんなこと 思いながら 
思い切り かきだそうとした 
幾つもの 垢が

積もり 積もって
昔年の 何ちゃら と 思っている内に

木の耳かきが 折れてしまった
気を 利かせたのだろうか

★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°


自由詩 燻る木 Copyright 藤鈴呼 2013-12-06 10:45:24
notebook Home