たそがれ
草野春心



  さびしいことを言ってくれ
  秋の幕がひかれるころに
  紅葉色のセーターに袖をとおして
  氷雨の似合う 唇のようなをして
  かなしくてたまらなくなることを言ってくれ
  最後の歌をうたってくれ
  たそがれどき、町のはずれで
  ぼくたちがいつも 思いだそうとしていたやつを




自由詩 たそがれ Copyright 草野春心 2013-12-06 00:15:53
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春心恋歌