十二月の声がする
救いに問い、
重ねたページをひらく
ほこりをかぶった
☆ Christmas notebook ☆
今年のしおりは、
描かれた 木が緑を残し
ひとり ぽつねんとし、
立ち枯れの林は、死人の群れ
ひっそり 草に眠る
その木がため 会いにでかける
森は、寡黙をつなぎ
僕は、愛しさを組み合わせた
有形の対象となる 心のもとめる精霊をさがす
spirit of Christmas
森の戸をひけば 心のすきまにすべりこみ
滝川を越え 恐こし穢土へ
あゆみいる
笹のはらに
盲いたることをしらぬ 盲者なれど
色あせた千草に 科をすて
いのちをひろう
落雷にねむりつく 倒木の
細い首を切り取るがため 斧をふる
おいでなさい、おいでなさい
あなたを、ここに朽ちることはゆるさない
さやぐ子のように
家路をよろこぶのは、誰
the tree or me