猫の張り付けられた棒
黒髪

土の香を望むあなたも弱くて
手を離して生きていけない
首を引っ込めて沿っていく苦しげな叫び

凍りそうな空の下で磔にされた猫
星たちと月は文句なしに美しい
家族を従えて残酷なのは神様
残酷さは重々承知
だれもが傷ついているのを無視するやり方とか

猫のお母さんがやってくる
美しい毛並みで
悲しげな瞳を闇の中でギラつかせる
手を伸ばして助けようとしてる
棒を引き倒すことができれば
猫の手では無理だ
生贄なんてほど上等なシーンじゃない
ミルクの白に混じった戦慄の赤

生命のパズルを解くには最高の頭脳と健全な心に闇の魂が必要だ
猫たちは資格を持ったのに
手が恨めしい
欲望が屋上屋を滴り落ち
何もかもノックアウトする傷が頭を打った

猫のお父さんがやってくる
笑いながらやってくる
気高い姿がまるで百獣の長たる威風

猫マニアの僕は三匹の味方です
降りしきる雨にFuck dammit
全てを解き明かしてあなたの、不思議そうな目に映そう
世界の知識は行き渡れ
マニアの行く末は決まって異性とのラブアフェア
弱い僕でも蛹から抜け出て
ちょっと気取った仕草でこの夜を標する
気の狂った紳士が
やってきて
僕の目を摘む
残酷な夜
磔の聖性
調和する鳴き声の響き
うめき
My love
いっぱいの水で僕を満たして!


自由詩 猫の張り付けられた棒 Copyright 黒髪 2013-12-03 20:49:41
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