青い部屋
白雨

くらい しめった部屋
肺が 破裂したあとの
しんみりとけむたいゆうべの残滓
毛布に包まって震える
セロ弾きのかなしみ。
髭が硬直する寒さ厳しさ。
断末魔のしずけさ。


赤ぐろく萎縮した
死に凝る林檎の憂鬱。
突き刺したナイフの男根性。
昨日の狂気と闘争 その骸
病との
どうしようもなく馴れ合いな
語り合い
騙し合い
罵り合い

その果てに
包まれた青いヴェール、
解放と鎮魂の
ピカソのうた。

朝六時、鳩が到来する。

東のそらから
一条の光がさしこむ。



自由詩 青い部屋 Copyright 白雨 2013-12-03 12:22:36
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