君の心の中の檻
ichirou

僕は君のことを誤解していたかもしれない

昨日の夜
君は満月を見て
あの月はきれいだけど
わたしの手の届かないところにあるといった

でも
たとえ手が届かなくても
満月は君のいうとおり
とてもきれいだ


僕はずっと
君が何かに閉じ込められていると思っていた

君が 
君の心が
檻の中に閉じこめられていると
思っていた

閉じ込められているから
君が
いつもひとりぼっち 
なのかも知れないと思っていた

でも本当は
そうじゃないかもしれない

君の中に
君の心の中に
檻があって
でもその檻の中はいつも空っぽだから
君が
いつもひとりぼっち 
なのかも知れない

僕は
君の心の中の
檻の中にはいない

もちろん
あの満月も

でも

君は
君の心は
いつでも自由だ

あの満月は
確かに手が届かないところにあるけど
君とあの満月を隔てる檻はないんだ

君が
心の中にある
檻を捨ててしまえば
君は
ひとりぼっち じゃない

その証拠に
ほら
目を開けてごらん
すぐそばに
僕もいるから


自由詩 君の心の中の檻 Copyright ichirou 2013-11-26 20:16:43
notebook Home 戻る