君の心の中の檻
ichirou
僕は君のことを誤解していたかもしれない
昨日の夜
君は満月を見て
あの月はきれいだけど
わたしの手の届かないところにあるといった
でも
たとえ手が届かなくても
満月は君のいうとおり
とてもきれいだ
僕はずっと
君が何かに閉じ込められていると思っていた
君が
君の心が
檻の中に閉じこめられていると
思っていた
閉じ込められているから
君が
いつもひとりぼっち
なのかも知れないと思っていた
でも本当は
そうじゃないかもしれない
君の中に
君の心の中に
檻があって
でもその檻の中はいつも空っぽだから
君が
いつもひとりぼっち
なのかも知れない
僕は
君の心の中の
檻の中にはいない
もちろん
あの満月も
でも
君は
君の心は
いつでも自由だ
あの満月は
確かに手が届かないところにあるけど
君とあの満月を隔てる檻はないんだ
君が
心の中にある
檻を捨ててしまえば
君は
ひとりぼっち じゃない
その証拠に
ほら
目を開けてごらん
すぐそばに
僕もいるから