ある一つの情熱の
もっぷ

不注意でピカルディを
生まれて初めて割ってしまった
その刹那あなたの姿が帰ってきた
絶対に大丈夫と思っていた強化ガラス
この世に絶対なんてないと言いたかったのか

絶対にわたしよりも先には死なないからと
あなたはいくど嘘をついてきたのだろう
知っていたくせに
自分の体はもうおしまいだと
それでも

切られ続けまるでそれは大学病院に
お金とそして学習素材を提供する
ボランティアのようだった
なぜ
断らなかったの

延命はすべてわたしのため
早く死んだほうが楽だったのにあなたは
無駄な行為を重ねついに十年後の冬に
骨とされて骨と、骨と!

名前を掘ってもらえなかった供養塔のなかに
本当に骨は入っているのだろうかと
わたしはいつも考えている
(もういいよ、そんなことは
ただ、
いまでも唯一許せないのは
あなたの許可もわたしの許可も得ないで
あなたの死の直後の顔を、布を布を布をめくって見たやつらのこと
あいつらのことは憎み続ける、生涯かけて
、!
憎み続けるだろう
熱心な殺意とともに、



自由詩 ある一つの情熱の Copyright もっぷ 2013-11-24 15:38:11
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