四つの季節
龍九音


春は誕生
柔らかな朝の
穏やかで優しい光を浴びる
芽吹く喜びと安らぎの声共に
静かにそっと瞳を開ける

夏は青春
光り輝く昼の
目を奪う緑と青が騒ぐ
生きる力の喜びをを感じながら
思いの丈を謳歌する

秋は成熟
黄昏行く夕方の
泣きたいような紅に心を奪われる
ゆったりとした時の流れに身を委ね
過ぎた日々に想いを馳せながら

冬は終焉
淡く見える雪の夜の
ひっそり閑とした闇と戯れる
後悔と満足を繰り返し思い出し
その時がくるのを待ちながら

一日が終われば過去になり
一年が過ぎれば思い出に変わる
一生という人生が歴史を作り上げていく

四つの季節は静かに巡り
時は休むことなく刻み続ける
人の想いを運ぶために


自由詩 四つの季節 Copyright 龍九音 2013-11-23 19:45:05
notebook Home