四つの季節
龍九音
春は誕生
柔らかな朝の
穏やかで優しい光を浴びる
芽吹く喜びと安らぎの声共に
静かにそっと瞳を開ける
夏は青春
光り輝く昼の
目を奪う緑と青が騒ぐ
生きる力の喜びをを感じながら
思いの丈を謳歌する
秋は成熟
黄昏行く夕方の
泣きたいような紅に心を奪われる
ゆったりとした時の流れに身を委ね
過ぎた日々に想いを馳せながら
冬は終焉
淡く見える雪の夜の
ひっそり閑とした闇と戯れる
後悔と満足を繰り返し思い出し
その時がくるのを待ちながら
一日が終われば過去になり
一年が過ぎれば思い出に変わる
一生という人生が歴史を作り上げていく
四つの季節は静かに巡り
時は休むことなく刻み続ける
人の想いを運ぶために