彗星
鵜飼千代子




次に接近するのは60才後半かな?
その次は90才近く?



そんなんで大丈夫?
って、
年季が入っているから
大丈夫なの。



衝突して
どちらかが消滅するまで
一緒だから。

アイコンタクトを取りながら
わたしはわたしの舵を切る



もしも思春期にうまくいっていて
わたしが仕舞われてしまっていたら
わたしは誰とも会えなかったんだ



DAKARA、
ホワイトの帯にブルーのリング
真ん中に真っ赤なハート



だから、
まだまだ行くよ
プラスしてはじめるよ。
ごくごく飲んでね。





守りに入るほど
なんの足場も
勲章も持っていない



―合わせなくていいんだよ
 おんなじじゃないんだから
 そのまな板には乗らない





綺麗だねと見上げていればいい
わたしたちは
しっかり大地を踏みしめる





なんの制約もないから
周期を無視して会ったりするかも
しれないけれど



焦点からの放射線上のこと



愛だとか恋だとかそんな地平で
相談をオミットされては
袋小路になる根っこがある

迷いのパズルをはめるのは自分だから
自分が気付く補助があればいい



ほら。
逆上がりできた。





―玲瓏(れいろう)の水百萬の
 民の命をつなぐ源(もと)

母校の校歌だ





やらねば。






自由詩 彗星 Copyright 鵜飼千代子 2013-11-23 00:46:07
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