ナイフがおかれ
消毒剤の匂いがして
手袋をした手が
黒い死骸をいじっている
少年はナイフでわたしを刺しながら
親たちはわたしを虐待しながら
あざ笑うテクノロジーは
はるかに速度をあげて
わたしは
ますます
遅れはじめる
きみのまぶたが痙攣する
きみを みつめル
わたしは、きみと眼触する
スクリーンいっぱいに広がった
きみの虹彩を見つめ-る/らレる
きみの黒いダンスもすこしのあいだしか許さ
れていない
だから 踊るんだ
思いっきり
ダンス、世界を体に入れるための
ダンス、きみと和解しないための
きみの写真、木ぎれ、そしてナイフ
絵のような空の
光の記憶
フレームのなかで振り返る
きみの速度が
ただ新しかった