ピアス
北橋勇輝

強烈な光が飛び込んできた
それは小学生がボールを追いかけるようなスピードで
雨が降っているね
君はだるそうに言う
ねえもういいだろ?
そろそろ光、射して

可愛い耳たぶに光るピアスを付けて
君は言う
「痛くなんかないよ」
違う違うそうじゃないよ
僕が確かめたいことは
神様がいるかどうか
それだけが気になる

ねえ、もういいだろ? 神様ねえ?
顔を出してよ
七歳のときにやった万引き
まだ怒ってるのかい
もう時効だろ

ねえ神様、光と共に出てきておくれよ
コンクリートの上に美味しい御飯置いておくからね
君は気に入ってたピアス、鰐がいる川に投げた
理由聞くと彼女は言う
「あいつも同じの付けてたから」


自由詩 ピアス Copyright 北橋勇輝 2013-11-21 00:34:03
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