世界の半分に捧げる歌
るるりら

「今」という車窓から 地球を覗き込むと、中心は相変わらず たぎっている
「まいど」という だれかの声は きっと 
腕時計型端末を耳に当てて 
 最新の黄昏方をしている 


黄砂も吹かぬ 地球の裏側の黄昏方を わたしは知らない
月は表側しか私たちに見せていないけれど 
地球の半分の人々の日向と日陰の移ろい方も わたしには感じられない


冬へと向かう時代を ニュースが伝える。
はだかのこころでは、つたえられたことばが つかめない
眼鏡をはずすと、世界は多重化して どの姿が本当か よけいに解らなくなる。
これも 非点収差というのかしら

わたしの中心は  
あいかわらず。 
あなたの中心も あたたかい。
体温を核心する あなたがいて わたしがいる

あなたの視点と わたしの焦点
いつか ひとつになりますように



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初出はあなたにパイを投げる人たち」の即興ゴルコンダ(仮)です。
http://anapai.com/CGI/cbbs/cbbs.cgi?H=T&W=T&no=0
タイトルは、kauzakさんです。


自由詩 世界の半分に捧げる歌 Copyright るるりら 2013-11-20 15:22:56
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