とうめいな容れ物が収集を待っている
そらの珊瑚
ペットボトルのごみの日
中身(心)はもうとうになくて
キャップ(顔)やら
包装(洋服)やらを
捨て去ったら
みな
潔い裸になった
とても清々しいごみの日には
カラスさえも
素通りする
もう
個を証明する手立てが
そこにはなかった
私がとうめいな容れ物になったら
紛れもなくそれが私だと
証明することはとても難しい
木枯らしにはまだ慣れていないから
とても
寒々しくて
空を見上げる
光を捨て去った
いくつかの星々もまた
いつ来るとも知れない
収集を
とうめいな石になって
待っているのだろうか