二酸化炭素
はるな
夜、檸檬は乾いた
ソーダはふにゃふにゃにすきとおって
青ごしに見た君は
僕のかたちにくり抜かれている
夜が
街のかたちに染まるように
いったいどれくらいのなみだが流れたろう
街角 煙草屋 コーヒースタンド
嘘は同量の正しさで贖われるだろうか?
麦畑には
金色の夕陽が照るだろう
海にはいつでも赤があるように
そんなふうに考える僕の
かたちにくり抜いた君は
笑いも泣きもしない
はやく気付いてくれ
はやく気付かせてくれ
残りの君に
出会わなければならない
どうやってこれまでの二酸化炭素を取り戻して良いか
考えているんだ