二酸化炭素
はるな


夜、檸檬は乾いた
ソーダはふにゃふにゃにすきとおって
青ごしに見た君は
僕のかたちにくり抜かれている
夜が
街のかたちに染まるように

いったいどれくらいのなみだが流れたろう
街角 煙草屋 コーヒースタンド
嘘は同量の正しさで贖われるだろうか?

麦畑には
金色の夕陽が照るだろう
海にはいつでも赤があるように
そんなふうに考える僕の
かたちにくり抜いた君は
笑いも泣きもしない

はやく気付いてくれ
はやく気付かせてくれ
残りの君に
出会わなければならない
どうやってこれまでの二酸化炭素を取り戻して良いか
考えているんだ




自由詩 二酸化炭素 Copyright はるな 2013-11-17 01:45:18
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