街は曇りの色
番田
何も見えない
彩るような 日々が
日々としては見えない 何も
感じない
暗がりの中で
詩を書こうとしたけれど
印象的な絵が
頭の隅にひっかかる
去っていく鳥たち
潜んでいる 亀
砂漠の真ん中で
人が激しく泳いでいる
よく晴れた空
だけど この目には
女の体の澄んだ空気が
いつも心に見えなかった
過ぎていく電車
その中で 人生の道筋を
なぞっていく僕は 今
風景の中に立っている
自由詩
街は曇りの色
Copyright
番田
2013-11-16 13:56:32
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