心からの願い
小川麻由美

2013年11月14日木曜日
私は用意された指定席に
座らなければならない
用意してくださったのは先方
実のところ私は行きたくないのだ
いつものこととはいえ
先方の爬虫類顔を見ることに
嫌気がさしてるのが本音

爬虫類だろうが
両生類だろうが
魚だろうが
哺乳類だろうが
恐竜だろうが
嫌なものは嫌

私の意志で行くことに決めている
私の意志で行かないことにすれば
結果は見えている もしかしたら
あくまで仮定に過ぎないが
やんわり自殺行為
そんなことは避けたい

可愛いおばあちゃんになりたいんです
どうしても なりたいんです
それが親孝行なのです
好きでこんな状況になったわけではない
にくたらしくてもいいや
おばあちゃんになりたいんです

この上なく座りにくい椅子
心臓が 穏やかな状況ではなくなり
また 手を腰に当てるはめには
もうなりたくない
ありふれたことかもしれない
でも私にとっては
ありふれたことではないのです
ただ また
手を腰に当てるはめになりたくないのです


自由詩 心からの願い Copyright 小川麻由美 2013-11-14 00:20:55
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