キャンバスのどよめき・・・
tamami

冷たい色合いに温かさを感じるのは何故か
澱んだ色彩に鮮明さが明確に反映している

あなたの心のキャンバスを探ろうとしても
あなたの描く風景と色彩には及ぶ筈もない

唖然と立ち尽くしているだけの哀れな自分
気がつかず知らずにいたとしたら恐ろしい

何かが私の心を揺らした瞬間があったのだ
何かが私の心にすーっと入り沁み渡る瞬間

それは漣が広がるように極めて静かだった
流れ入る気がくまなく行き渡るのを感じた

あなたの心のキャンバスはまだ漠然として
描くことは出来ないけれど絵筆を手に取り

目には見えないキャンバスに入って行こう
あなたが心を描く度知らない事を知る為に

一枚の絵が心を揺らし私に語りかけている
心のどよめきは私だけのものではないのだ

「セザンヌ」一枚の絵より


自由詩 キャンバスのどよめき・・・ Copyright tamami 2013-11-11 17:12:38
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