好きなものから消えていく
クナリ

好きなものから順に消えていく

あなたのことなんて全然好きじゃなかった
好きな振りをしていただけだった
そうに決まっているんだった
だからもう
今さらわたしを見ないで

あなた無しではもう
生きてはいけないけれど
手に入れたあとで失ってしまったら
もう死ぬことさえできないでしょう

待っていて欲しいなんて
一言でも言いましたか
なぜそこにいてくれたのですか
声にもなりませんよ
困りますよ

早くどこかへ
ようやく影くらいは見えるようなどこかへ
早く
早く

ほら ようやく
どこかへ行った
影も見えないのは悲しいけれど

好きなものから順に消えていく
最後に残るのが私
胸をなでおろして
最後に残っている私。



自由詩 好きなものから消えていく Copyright クナリ 2013-11-07 21:23:27
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