ちいさくなりたい
茜井ことは

胃袋に詰めこむものは
ジャンクであれば、あるほどいい
水分ですべてを流しこめば
震える指をのどの奥に

便器にかじりつくように
ひざまずいて
溢れ出る吐瀉物に
願いを託す
ちいさくなりたい

誰からも無条件で愛される
かわいらしくて無力な存在
ただ、ちいさくなることを
求めているだけなのに
吐けば吐くほど
みんなは遠ざかっていく

折れそうな指のつけ根
変色した皮膚だけが
わたしにつきまとっている




自由詩 ちいさくなりたい Copyright 茜井ことは 2013-11-07 15:45:25
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