休日の生き方
番田 


私は最近代々木公園を訪れる。この公園は、私は原宿駅のすぐそばという立地の良さに加え、帰りにも買い物に出かけられるという便利さもあって、休日に出かけるのに最適な場所であると思っている。そして、特にこの公園の中はまるで映画のセットの中に入り込んだかのようなトリップ感覚を感じられる。私は、そして、その中に足を踏み入れる。中には野池のような場所もあって、私は鳥がそこに来ると書いてあると記憶していたのだが、主に見られるのはカラスだった。野鳥だけでなくアングルによっては広大な平野を感じさせる地点も多々あり、私は、そこを切り取るのがとても面白いように感じられた。しかし、野鳥も何羽かはいるようで、カメラを持っている人がそこには何人もいた。あまり、だが、良いと思えることがなかった日でも、この公園に来ると少しだけ癒された気分になるから不思議だ。


都会にある公園というと、どこか、整備されていて無機質な印象を与えたりしがちだが、ここは庭師にも手つかずの部分が多く点在して、それが逆にそこにスケール感を与える一因にもなっている。どこにでもある近所の公園とは違うのが、パフォーマーが多いという点でもある。またここは、公園と言うよりもむしろ山の中であるといった方な適切なようにも感じられる。昔はモモクロが入り口あたりで踊っていたというような話もある。そしてそれは、公園の中の漂った感じの時の流れとは対照的で面白い。私はそんなことを考えながら、ぼんやりと外に出て、表参道へ向かう道を見ているとき、そこに新しい感じの人の流れを肌で感じ取っている。


散文(批評随筆小説等) 休日の生き方 Copyright 番田  2013-11-06 01:18:29
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