エイリアン
Neutral

光の行列の中で整理券を握りしめて
僕たちには 生きている間に自分の番がやってくる確証も持てず

枕もとに置いたステレオから流れる子守歌
横たわり抱きしめる音の羅列
星空から音がすると思ったことはないか
宇宙で光が行き交うのに何年もかかるなら
音だって飛び交っていてもいいはずだ

それがもし星々の間で
何億年も前から交わされてきた合言葉なら
きっとこう言っているよ
君は一人じゃない、と

星は生きている 月も生きていると信じている僕は
見たことか!と 天を指す
東京タワーのてっぺんのとんがりにふわりと降り立った僕は
この瞬間確かに 地球を救いにきたエイリアンだった

Hello,Hello,
合言葉が今ここにも届くよ
それは融点深き月の光
UFOの内部のように輝く都会で人は
フワワに浮かれて心がキララ 時にヒヤリとお目目がパチリ
さあストレス社会よ 一時休戦にしよう
僕は君と手を繋いで
人の心を惑わす正体不明の種を刈り取りに行くのさ
流れ星の大群に攫われながら見下す光の行列
僕たちは今歩む未来のトンネルを
どこまで奥深く行けるかな


自由詩 エイリアン Copyright Neutral 2013-11-01 23:18:54
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