てんびん座の夜 (十首)
もっぷ

午前二時君を電話で起こしたら四時間前を覚えててくれた


泣いちゃって受話器の向こう筒抜けでおんなじ月を見ようと言われた


デコメ好きバレた後から来るメール時々デコメなぜ忘れるの


ポケットにしまっておくと君の言う朝のコーヒー手にした窓辺


君はシャイ実はわたしもそうなのと言える雰囲気逃してしまった


毛糸玉一人で巻く手止めてみたそしてくっちゃくちゃのゴミにした


失った友と残っている友と空が知ってるてんびん座の夜


ああ君に妻子があってよかったよ恋をしないで生きてゆきたい


暮れてゆく反省会はきょうのこと日記のでたらめ許してください


泣いてるのとたずねられたい夜ですが頑張ってます頑張ってます



短歌 てんびん座の夜 (十首) Copyright もっぷ 2013-10-31 13:05:53
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