frontier
瑠王

わたしは羊を追う
いや、追われているのはわたし

長針と短針の間に指をはさみ
どれほどの間、気を失っていたのだろう
どれほどの間、夢をみていただろう

子供のままの果実が落ちる
驚いた鳥たちは一斉に飛び去る


わたしは羊を数える
いや、とうに数え終えている

もうすぐそこに控えている朝を
伸ばした指先が触れようというところでまた
幕はおろされる

子供のままの果実が落ちる
驚いた人たちが、一斉に種を食いつくす


自由詩 frontier Copyright 瑠王 2013-10-31 07:22:27
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