雪の夜
ソラノツバキ

今日は寒い雪の夜で誰の声もしないよ
もしかしたらもう世界で生きてるのは
たったひとりかもしれない

降り積もる雪で
もういなくなってしまった母と
とっくの昔に結婚した妹と
一緒につくったかまくらができる

しぃんしぃん
お餅を焼こうか
しぃんしぃん
うん、あったかいね

手に握った雪は確かに冷たかった
母の背中は大きくて温かかった
妹が笑っていつかみんなで住む家を買うといった

しぃんしぃん しぃんしぃん
しぃんしぃん しぃんしぃん
外に出たって、もうだれもいない


自由詩 雪の夜 Copyright ソラノツバキ 2005-01-09 03:02:05
notebook Home 戻る  過去 未来