露草
るるりら

声を ころし かなしみを押し殺していた人の
憂鬱の背中で


蕾は 固く硬く 腑甲斐なさのひとふさ
人間だけが持つ


すべての荷をほどき 纏ってきたものを
お脱ぎなさいな



みずいろの花は 今日だけの命だから
ここに わたしのことばを ほおむりましょう
この潮騒のなかに しずかに置きましょう

詩は 凪


自由詩 露草 Copyright るるりら 2013-10-19 07:54:05
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